電話工事の前に準備するべき4種類の「電話回線」を徹底比較

電話回線は、オフィスはもちろん、一般のご家庭においても電話工事をする前には、新設や移設(引越し)の全てのケースで、事前に準備が必要となるものです。当たり前といえば当たり前なのですが。

その電話回線は大きく分けて、

アナログ回線

デジタル回線(ISDN)

光回線

の3種類がありますが、新しい電話サービスとして知られている、

IP電話

と、現在利用できる電話回線は4種類あります。この中からオフィスの環境にあった回線を選ぶことになりますが、

「実際どの回線かいいのか分からない?」というように、電話回線選びで迷うこともあるのではないでしょうか。

そこでここからは、「アナログ」「デジタル」「光」および「IP電話」、それぞれの特徴やメリット・デメリットをご紹介いたしますので、回線選びの参考にしていただければと思います。

1. 電話回線「アナログ回線」の特徴

電話回線は大きく分けると、アナログ回線、デジタル(ISDN)回線、ひかり回線の3種類があり、それぞれ特徴や用途が異なります。では、最初に「アナログ回線」について詳しく見ていきましょう。

「アナログ回線」は2種類に分類

昔の黒電話の頃からある電話回線で、一般的に電話回線といえばこのアナログ回線のことになります。

アナログ信号で音声およびデータの送受信を行う、最もポピュラーな電話回線であり、銅線を使っているので、メタル回線、メタルケーブルとも呼ばれます。ちなみに、ADSLという言葉をよく聞きますが、アナログ回線を利用したインターネット回線のことであり電話回線の種類ではありません。

アナログ回線には以下の2種類があり、これらは使用する線そのものは同じですが、電話局の交換機が異なることで違いが生じています。

ダイヤル回線

電話番号の交換機伝達に、電気信号の断続回数(パルス信号)を用いる方式

プッシュ回線

電話番号の交換機への伝達に、番号と対応した音の周波数信号(DTMF、「ピッポッパッ」)を用いて、交換機に電話番号を伝える方式

「アナログ回線」のメリットとデメリット

 次に、アナログ回線のメリットとデメリットをまとめてみると、

■メリット

・安定しているため、どのような場所にも設置可能で、通話音声の質が高く障害などを起こすことが少ない

 ・他の機器に左右されない

 ・災害時において最も通じやすい回線

■デメリット

 ・回線の数が多くなると費用が割高になる

 ・他の回線と比べると回線数が少ない

 ・銅線の距離が長くなればなるほど信号が弱くなる

以上のような特徴があり、ごく普通の、昔からある電話回線です。

電話工事の前に準備するべき4種類の「電話回線」を徹底比較

2. 電話回線「デジタル回線(ISDN)」の特徴

次に、「デジタル回線(ISDN)」についてご説明いたします。

「デジタル回線(ISDN)」のメリットとデメリット

デジタル回線は、デジタル信号でデータの送受信を行う通信回線の総称です。

デジタル回線のひとつにISDN(Integrated Services Digital Network:サービス総合ディジタル網)がありますが、一般的には「デジタル回線=ISDN回線」で問題ありません。

アナログ回線の次に登場した回線で、1契約でアナログ2チャンネル分の通信が可能なことからオフィスを中心に普及し、今でも多く利用されています。デジタル回線の特徴として、アナログ回線が音声をそのまま電気に乗せて送信しているのに対して、デジタル回線は音声をデジタルデータに変換して送信するため、アナログよりも音声がクリアになります。

そこで、デジタル回線のメリット・デメリットをまとめてみると、

■メリット

・アナログ回線と比べてデータ通信が速い

・通話の音声が良い

・音声をデジタル化して送受信するため盗聴されにくい

 ■デメリット

 ・音声のデジタル化と戻す作業を行ってくれるのがターミナルアダプタの購入が必要

 ・アダプタの設置などの手間がかかる

このように、デジタル回線にもメリット・デメリットがありますので、その点を十分考慮しておきましょう。

電話工事の前に準備するべき4種類の「電話回線」を徹底比較

3. 電話回線「光回線」の特徴

続きました「光回線」について詳しくご説明いたします。

「光回線」のメリットとデメリット

光回線は、デジタル回線の一種で、光ファイバーケーブルを使ったブロードバンド回線のことを指しています。

アナログ回線やデジタル回線は、音声や信号に電気を使っていますが、光回線の特徴は、その名の通りデジタル信号を「光」の点滅を利用して送受信していることです。

現在のインターネット接続の主流となりつつある回線で、NTTの回線「フレッツ光」、auの「auひかり」といったものがあり、数多くの業種が参入しています。何といっても、他の回線の中では、ずば抜けて通信速度が早いことが特徴です。他のデジタル回線と比べると、より音声の質も高く、NTT局から離れている場合でも通信速度が速いことも挙げられます。

そこで、光回線のメリット・デメリットをまとめてみると、

■メリット

・月額料金が安い

・通話の音質が良く、安定している

・速度が速く高品質な通信が可能

■デメリット

 ・停電後に通話できないことがある

 ・NTT以外のフリーダイヤルには電話できない

 ・アダプタの故障が多い

このように、インターネット接続で主流となりつつある回線ですが、光ケーブルは銅線ケーブルと比べて価格が高いというデメリットもあります。

電話工事の前に準備するべき4種類の「電話回線」を徹底比較

4. 電話回線「IP電話」の特徴

最後に「IP電話」について詳しくご説明いたします。

「IP電話」のメリットとデメリット

新しい電話サービスとして知られている「IP電話」は、インターネット回線を利用した電話のことを指しています。

正確には、インターネットプロトコル(Internet Protocol)と呼ばれる技術を利用して通話を行う電話サービスのことです。ちなみに、「050」から始まる電話番号は全てIP電話です。

IP電話は、一般的にインターネットの接続を行うプロバイダ事業者によって提供され、携帯電話や固定電話でも利用することができます。通常、電話回線を使ってNTTの交換機を経由して相手先につないでいますが、IP電話の場合はインターネットのブロードバンド回線を使います。

また、IP電話を利用するには専用の機器が必要。IP電話対応の機器は「VoIPアダプタ」とも呼ばれ、いくつかの種類があります。普通の電話は音声通話のみですが、IP電話ではテレビ電話のように動画の通信を行うことも可能です。

そこで、IP電話のメリット・デメリットをまとめてみると、

■メリット

 ・基本料金と通話料金が安い

 ・距離による値段の差が無い

 ・電話番号が簡単に入手できる

■デメリット

 ・停電時には利用できない

 ・緊急時などには110や119がつながらない

 ・固定電話や携帯電話に比べると、少し通話品質が落ちる

このように、基本料や通話料金が安いことから、社内通話用として用いられることが多いようです。

電話工事の前に準備するべき4種類の「電話回線」を徹底比較

5. まとめ

ここまで、電話回線に関してご説明しましたが、一般の電話回線であるアナログ回線やデジタル回線の普及率は以前よりも減少しているものの利用者は多く、現在では、ひかり電話やIP電話の需要も増えており、それぞれ特徴がありますのでオフィスの環境や利用状況などを考慮して選ぶ必要があります

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