オフィスはもちろん、個人でも引越しをした時など、「電話工事」をしなければ固定電話は利用できません。一般の家庭なら単純にNTTに連絡して開通工事をしてもらえますが、オフィスでビジネスフォンを利用しようとしたとき、電話工事の流れは理解しているでしょうか?
そこで今回は、電話工事を予定するにあたって準備するものや、工事業者に問い合わせてから工事完了までの一通りの流れをご紹介いたします。
1. 電話工事の前に準備しておくもの
まず、電話工事を工事業者に依頼する前に、依頼者側で用意しておくものは「電話回線」です。
電話工事を行う場合は、新設や移設にかかわらず事前に電話回線の工事が行う必要があります。
現在、電話として利用できる回線の種類は、
■アナログ回線
アナログ回線は、銅線(メタルケーブル、メタル線、メタルなど)を使ってNTTと会社などをつなぐ回線のことを指します。昔からある電話回線で、1回線で同時に1通話のみ利用可能です。
■デジタル(ISDN)回線
デジタル回線は、ISDN回線とも呼ばれアナログ回線で使われていた銅線を利用する回線です。アナログ回線と違い、1つの電話番号で複数の回線を使用できます。
■IP電話
最新の電話回線であるIP電話は、インターネット回線を利用する電話回線です。分かりやすい例だと「050」から始まる電話番号は全てIP電話です。
■ひかり回線
デジタル回線の一種であり、光ファイバーケーブルを使ったブロードバンド回線のことを指します。他のデジタル回線と比べると、より音声の質も高く、NTT局から離れている場合でも通信速度が速いのが特徴です。
と、大きく4つの回線があり、環境にあった回線を選ぶ必要があります。あと、肝心のビジネスフォンは、当然設置台数分は用意しておきましょう。
その際の注意点として、工事予定が早めに分かっていれば1ヶ月前、最低でも3週間前には回線業者に連絡して手続きをしておくことが望ましいでしょう。ギリギリになって回線業者に連絡を入れても、手続きの遅れから手配できない場合や、回線業者や設置する電話工事業者の日程の空きが無く、電話工事を延期しなければならなくなる可能性があるからです。
2. 電話工事業者の一般的な問合せてから工事完了までの流れ
事前の用意が整ったら、電話工事の専門の工事業者に依頼するようになります。
ここでは、一般的な問い合わせから工事完了までの流れをご紹介いたします。
①「問い合わせ」
大半の業者では、「お電話又はお問合せフォームよりお問合せいただきます」となっています。
②「ヒアリング」
利用状況や環境などをヒアリングします。電話などで分からないことがあれば、現地調査(下見)があります。
工事の確実性を高めるために下見を行ってもらうことも大切。工事当日の予期せぬトラブルを食い止める効果があります。
③「レイアウトおよび設置位置の確認」
オフィス全体のレイアウトとデスクレイアウトを確認して、主装置や電話機の設置場所決めていきます。
その際、新規でも移設・増設でも、レイアウトを決める際は、まずは主装置の設置場所を決めることが大切。日常的に使用するものではないことや、配線等が多く見えて乱雑に感じるので、できる限り見えない場所がおすすめです。
③「見積もり」
現地調査とレイアウトが決定したら、工事業者で見積書を作成します。
また、当然いえば当然ですが、工事業者を選ぶときには複数の業者から見積もりを出してもらうことが大切です。
④「日程の調整」
提出された見積もり内容で問題なければ、正式に工事発注依頼をします。
その際、工事日程の打ち合わせを行います。希望日があれば伝えておきましょう。
⑤「電話工事」
日程通りに工事を開始します。通常1~5日程度かかります。
工事の手順としては、
・電話ケーブルの配線
・電話機の接続
・電話回線の引き込み~接続
・電話機のデータ設定
・動作確認
と、大体このような流れで進められます。
電話工事を業者が作業している時は、できるだけ立ち会うようにしましょう。工事中に不備や違うことをしていることに気付けば、その場で対応してもらえます。しかし、工事が終わった後にトラブルが発生した場合は、工事費とは別に料金を取られてしまう事もあります
以上が、一般的な電話工事の流れになります。もちろん業者によって多少違いはありますが、ほぼこのような流れで進められていくと思います。
3. まとめ
電話工事の流れについて説明してまいりましたが、問い合わせしてヒアリングの際、しっかりこちらの要望を伝えることが大切です。
後になって聞いてる聞いていない、などのトラブルが起こることもありますので、できればメモに残しておくと安心ですね。各項目の要所に注意するポイントを入れていますので参考にしていただければと思います。
この記事へのコメントはありません。